この記事では海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の解説・あらすじ・感想を書いております。今回は
- シーズン3:戦乱の嵐-前編-
- エピソード9:キャスタミアの雨
をネタバレありで紹介しますので、エピソードを一度観たうえで振り返りとして当ブログを確認いただければと思います。
シーズン3:戦乱の嵐-前編-
- エピソード1:新たな時代(Valar Dohaeris)
- エピソード2:三つ目の鴉(Dark Wings, Dark Words)
- エピソード3:処罰の道(Walk of Punishment)
- エピソード4:穢れなき軍団(And Now His Watch Is Ended)
- エピソード5:炎の口づけ(Kissed by Fire)
- エピソード6:登壁(The Climb)
- エピソード7:女剣士と熊(The Bear and the Maiden Fair)
- エピソード8:次子-セカンドサンズ-(Second Sons)
- エピソード9:キャスタミアの雨(The Rains of Castamere)←今回はコレ
- エピソード10:次なる戦いへ(Mhysa)
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すぐにわかる「キャスタミアの雨」のあらすじ
前回のおさらい(シーズン3、エピソード8:「次子-セカンドサンズ-」)
- ハウンドはアリアを連れてツインズ城に向かう
- ジェンドリーはドラゴンストーンに到着する
- ドラゴンストーンの地下牢にいたダヴォスは解放される
- サンサとティリオンは結婚する
- 傭兵集団“セカンドサンズ”がデナーリスの味方につく
- サムはドラゴングラスを使ってホワイト・ウォーカーを殺す
今回のあらすじ
- ブランは“ウォーグ”の力があると自覚する
- ジョンは「義務」を選び、イグリットや野人たちと決別する
- デナーリスはユンカイを征服する
- ルース・ボルトンとウォルター・フレイは裏切り、ロブ、キャトリン、タリサ、北部軍、タリー軍を惨殺する
よくわかる「キャスタミアの雨」の解説
“夜の砦”の秘密の出撃路を通れば“壁”を超えられる
今は黒の城(キャッスル・ブラック)の西だ
でも夜の砦(ナイト・フォート)が近い
最初にできた砦だよ
ジェへアリーズ1世の時代 大きすぎて維持できなくなった
黒の城以外では夜の砦がちょうどいい
秘密の出撃路があるんだ
“壁”と同じくらい古い
何世紀もの間 誰も使ってない
そこから“壁”を抜けたら 夜の砦だ
byサム
サムは、ジリと赤子を“夜の砦”(ナイト・フォート = The Nightfort)に連れていくという。“夜の砦”は“壁”を守る19の砦のうちの一つ。キャッスル・ブラックよりも大きい。
むしろ、大きすぎるため、いまは放置されて無人となっている。(ナイツ・ウォッチは人手不足)
ナイツ・ウォッチがいない無人の砦の門は、野人の侵入を恐れて氷と石で閉ざされている。そのため、簡単に出入りができない。
しかし、サムによると“夜の砦”には秘密の出撃路があり、そこを抜けると“壁”の南側にいけるのだとか。
ココがポイント
人手不足に悩まされているナイツ・ウォッチは19の砦のうち、3か所しか守れていない。(シーズン3・エピソード5「炎の口づけ」でジョンが野人たちに暴露している)
- 黒の城(キャッスル・ブラック = Castle Black)
- 東の物見城(イースト・ウォッチ = East Watch)
- 影の塔(シャドウ・タワー = Shadow Tower)
ブランは“ウォーグ”の力があると自覚する
“ウォーグ”(狼潜り=Warg)の能力があると知らされていたブラン(シーズン3・エピソード2「三つ目の鴉」でジョジェンから教わる)は、自身でも初めて自覚する。
このエピソードでは、ブランは無意識ながらも“ウォーグ”の力を使ってホーダーの中に入る。さらには意識してダイアウルフの中にも入る。
いくつかの“振り返り”
今回はいくつかの、“振り返り”がありましたね。
たとえば、ハウンドの弱点「火」について。
では、ハウンドは「火」を恐れていることが分かっていた。
このエピソードでも、べリックとの戦いを目撃していたアリアはハウンドの弱点を指摘する。
あるいは、シーズン2・エピソード10「勝者」のロブとタリサの結婚の誓いの言葉。
Father, Smith, Warrior, Mother, Maiden, Crone, Stranger. I am hers and she is mine from this day until the end of my days.
「厳父」、「鍛冶」、「戦士」、「慈母」、「乙女」、「老嫗(ろろう)」、「異客(まれびと)」 私たちはお互いの物 この日より私の最期まで
ウェスタロス主要宗教“七神正教”からきているこの言葉は、エドミュアとロズリン・フレイ(演:アレクサンドラ・ダウリング)の結婚式でも使わる。
そして、
なにより、
ラニスター家のテーマソング『キャスタミアの雨』の演奏の“振り返り”...
ラニスター家のテーマソング『キャスタミアの雨』
楽しい宴会場の門は閉ざされ、突然『キャスタミアの雨』の演奏がはじまる。
『キャスタミアの雨』はシーズン2・エピソード9「ブラックウォーターの戦い」でも歌われたラニスター家のテーマソング。
『キャスタミアの雨』ができた簡単な経緯は、
- 物語が始まる約40年前、ラニスター家の旗主だったキャスタミア地方のレイン家が、ラニスター家に向かって反乱を起こす
- 若きタイウィン・ラニスターが指揮をとって反乱を鎮圧する
- レイン家の人間を皆殺しにする(だからこの物語にはレイン家は登場しない)
- この歴史的事件は『キャスタミアの雨』として歌われるようになる
※ちなみに「雨」はレイン家(Reyne)と雨(Rain)に掛かっている
ラニスター家の強さと恐ろしさを警告するこの歌は、「ラニスターは借りを返す」の言葉にもつながる。
そして、『キャスタミアの雨』で歌われたレイン家のように、、
フレイ家とボルトン家に裏切られた、ロブ、キャトリン、タリサ、北部軍、タリー軍は惨殺される。
フレイ家とボルトン家はロブを裏切り、ラニスター側についたのです。
通称“レッド・ウェディング”(Red Wedding)と呼ばれているこの結婚式は、すべてラニスター家が仕組んでいた。
「ラニスターは借りを返す」は、こういうこと。
ちなみに、『キャスタミアの雨』は今まで計4回歌われている。長い伏線だったんですね。
- シーズン2・エピソード1「王の乱立」でスモール・カウンセルに向かうティリオン(口笛)
- シーズン2・エピソード2「粛清」で自室に戻るティリオン(口笛)
- シーズン2・エピソード9「ブラックウォーターの戦い」で決戦の前にブロンとラニスター軍たち
- シーズン3・エピソード2「三つ目の鴉」でアリアらを見つけた“ブラザーフッド”たち
「キャスタミアの雨」の感想
は?
ちょっと待って
これダメじゃね?
こんなのあり?
今は大好きな「ゲーム・オブ・スローンズ」だけど、ぶっちゃけ、シーズン2の後半まではそんなに面白いと思っていなかった。
ところが、「ブラックウォーターの戦い」から「おや? これおもしろいぞ?」と次第にハマっていき、シーズン3になるとハマりドハマりに変わり、
そして本エピソード「キャスタミアの雨」で確信する。
「ゲーム・オブ・スローンズ」は格が違う。
「ウォーキング・デッド」とか舐めんなよ。
「ゲーム・オブ・スローンズ」は他の海外ドラマとレベルが違うからね。
このエピソードはイロイロとすごい。演出 、ストーリー 、テンポ 、音楽、伏線回収など。
でも一番すごいのは、「悪役の見せ方」じゃないかな?
ラニスター家の脅威、ラニスター家の本当の怖さ、ラニスター家の悪役っぷりを見せときながら、
ラニスター家の人間は一度も登場しない…
↑
史上最多おめでとう
「キャスタミアの雨」の名言
Show them how it feels to lose what they love.
愛する者を失う気持ちを 思い知らせて
byキャトリン
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