この記事では海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の解説・あらすじ・感想を書いております。今回は
- シーズン1:七王国戦記
- エピソード10:炎と血
をネタバレありで紹介しますので、エピソードを一度観たうえで振り返りとして当ブログを確認いただければと思います。
シーズン1:七王国戦記
- エピソード1:冬来たる(Winter Is Coming)
- エピソード2:王の道(The Kingsroad)
- エピソード3:冥夜の守人(Lord Snow)
- エピソード4:壊れたものたち(Cripples, Bastards, and Broken Things)
- エピソード5:狼と獅子(The Wolf and the Lion)
- エピソード6:黄金の冠(A Golden Crown)
- エピソード7:勝つか死ぬか(You Win or You Die)
- エピソード8:進軍(The Pointy End)
- エピソード9:ベイラー大聖堂(Baelor)
- エピソード10:炎と血(Fire and Blood)←今回はこれ
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すぐにわかる「炎と血」のあらすじ
前回のおさらい(エピソード9:「ベイラー大聖堂」)
- 南下を進めているロブと北軍は奇襲に成功し、ジェイミーを捕虜とする
- デナーリスは、容態が悪化したドロゴの命を救えるという魔術師による治療に踏み切る
- ジョフリーの命令により、ネッドはベイラー大聖堂の前で処刑される
今回のあらすじ
- ネッドが処刑されたニュースはすぐさま七王国へ広がり、北部は独立を決意する
- ジョンは“壁”の向こう側へと潜入する
- デナーリスはカール・ドロゴと息子を亡くすが、ドラゴンを生む
よくわかる「炎と血」の解説
タイトルの「炎と血(Fire and Blood)」はターガリエン家の標語ですね。
だいたいの流れ
- ヨーレンはアリアの髪を切り、男に変装させる
- “三つ目の鴉”がブランをウィンターフェルの地下墓に導く
- ネッドが処刑された知らせがロブとキャトリンに届く
- 北部は七王国からの独立を決意し、ロブを“北の王”とする
- 捕虜となったジェイミーはブランを突き落としたことを認める
- 父タイウィンが戦に出ている間、代理としてティリオンが“王の手”を務めることになる
- デナーリスは息子を亡くし、部族の大半が去ってしまったことを知る
- ジョンはロブの軍に加わるため“壁”を去るが、“ナイツ・ウォッチ”の友によってに引き戻される
- アリア改め“アリー”はヨーレンらと“壁”に向かう
- ジョンと“ナイツ・ウォッチ”は“壁”の向こう側に潜入する
- カール・ドロゴの火葬の儀式で、デナーリスは3つのドラゴンの卵と炎の中に入る
- 夜が明けると、ドラゴンが生まれる…
ウィンターフェルにて
またもや“三つ目の鴉”(スリー・アイド・レイヴン=Three-Eyed Raven)がブランの夢の中で現れ、ウィンターフェルの地下墓に導く。
翌朝になるとブランは“野人”(ワイルドリング=Wildlings)のオシャと地下墓を訪れ、末弟のリコンとダイアウルフの“シャギードッグ”の姿を発見する。リコンいわく「父上を昨夜ここで見た」とのこと。
地下墓から戻ったブランは、父ネッドが処刑されたことをメイスター・ルーウィンより知らされる。
ココがポイント
ダイアウルフの名前がだいぶ揃ってきました。いま出ている名前は下記4頭。(ロブとブランのダイアウルフの名前はまだ出てきていない)
- サンサの“レディ”
- アリアの“ナイメリア”
- ジョンの“ゴースト”
- リコンの“シャギードッグ”
キングズ・ランディングにて
アリア改め“アリー”
“ナイツ・ウォッチ”の新兵募集係のヨーレンはアリアの髪を切り、“アリー”という名の少年に変装させる。アリアはスターク家の娘として追われている身なので、男のふりをして“壁”に送りこむ作戦だ。
“壁”まで同行(“ナイツ・ウォッチ”の新兵候補)するのはロバートの落とし子ジェンドリーに加え、新キャラのホット・パイとロミー。(太っちょがホット・パイ、金髪がロミー)
ジェンドリーは武具屋の家主に捨てたれ、“ナイツ・ウォッチ”に売られました。
“サイコ野郎”新王ジョフリー
ネッドの処刑を命じたジョフリーの本性がドンドンでてきました。
- ロバート前王に関するつまらない歌を作った詩人の舌を切る
- サンサにネッドの首を見せる
完全にサイコ野郎…
ストーリーとは関係ないが、ここで少し英語の勉強を。サンサとジョフリーはこんなやり取りをする。
サンサ:「光栄です 閣下」(Thank you, my lord.)
ジョフリー:「“陛下”だ 今は王だぞ」(My grace, I am king now.)
英語の勉強
- 「閣下 = grace」⇒位の高い(例:貴族)人物に対する敬称
- 「陛下 = lord」⇒国王、皇帝、天皇に対する敬称
ランセル・ラニスターはサーセイのパートナー
ジェイミーが北部軍の捕虜となってしまった事実が、キングズ・ランディングにいるサーセイにも届く。その時サーセイの部屋にいた裸の少年は従兄弟にあたるランセル・ラニスター。
ランセルはロバート前王の従者でありながら、サーセイのパートナーでもあったのです。
エピソード7:勝つか死ぬか(You Win or You Die)にさかのぼりますが、、
ロバート前王がなぜ猪に突かれたかを問われた“キングズガード”(王の盾=Kingsguard)のバリスタン・セルミーは、「ワインを飲み過ぎてかなり酔っていたため」と言っていました。
ワインをロバートに差し上げていたのは、従者のランセル。
彼はサーセイの指示により、強めのワインをロバートに飲ませ、わざと酔わせていました。
リヴァーランドにて
ネッド処刑の知らせは、ロブとキャトリンがいるリヴァーランドにも届く。ここでのポイントは2つ。
- キャトリンは「娘たちの救出」が最優先事項で、その次が「皆殺し」と考えてること
- 北部は七王国から独立し、ロブを“北の王”(キング・イン・ザ・ノース=King in the North)となること
2つ目の「北部の独立」についてもう少し。
軍会議ではスタニスに付くべきか、レンリーに付くべきを議論していました。ロバート・バラシオン前王の弟の2人は、王位の継承権は自分にあると主張し、ジョフリーを玉座から引きずり降ろそうとしています。
しかし、スターク家の旗主らはスタニスにしろ、レンリーにしろ、バラシオン家に付くのではなく、北部は七王国から独立すべきと主張します。そして北部の連中はロブを“北の王”(キング・イン・ザ・ノース=King in the North)とすることに合意します。
つまり、七王国からの脱退です。
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タイウィン・ラニスターの基地にて
タイウィンの基地に「ジェイミーが捕虜となってしまったこと」と「ネッドが処刑されたこと」のお知らせが同時に届く。
ジェイミーをネッドを交換すれば和解できたかもしれないが、ジョフリーの暴走によりそのチャンスはなくなった。
さらに、ロバートの弟たち(スタニスとレンリー)も王位争奪戦に参戦することが明らかとなり、タイウィンは軍をハレンホール(ハレンの巨城=Harrenhal)に移動させる。
ココがポイント
ハレンホールは次のシーズン2から登場します。
また、ジョフリーの愚行を知ったタイウィンは、ティリオンを“王の手”の代理としてキングズ・ランディングに行くように命じる。ティリオンは父の意向に反し、娼婦のシェイをキングズ・ランディングに連れ込むことにする。
“壁”にて
ジョンは“ナイツ・ウォッチ”の誓いを破り、ロブを助けるために“キャッスル・ブラック”から抜け出す。
しかし、サム、ピップ、グレンに阻止される。そして誓いを守るために“壁”に戻ることになる。
翌朝になると、総帥ジオー・モーモントは“野人”やホワイト・ウォーカーの偵察、行方不明のベンジェン・スタークを探しに行くために“壁”の向こう側に行くと発表する。ジョンも同行することになる。
ココがポイント
ジオー・モーモントはイースト・ウォッチ(東の物見城=East Watch)で青い目をした死体が4体見つかったと報告する。イースト・ウォッチ“壁”を守る城の中でもっとも東にある。
エッソスにて
陣痛で倒れてたデナーリスは目を覚ます。しかし、起きるとカール・ドロゴと息子の姿はなかった。
“妖女”ミリ・マズ・ドゥールを問い詰めると、“血の魔術”を使いわざとカール・ドロゴを弱らせ、息子も死産させたと言う。これは村を襲われた“妖女”による復讐。
部族(カラザール=Khalasar)のほとんどがいなくなった中、デナーリスはカール・ドロゴの火葬の儀式を行う。その一環で“妖女”を縛りつけ、3つのドラゴンの卵を薪に置いて燃やす。
デナーリス自身も燃える炎のなかに入っていく。
夜が明けると、3頭のドラゴンが産声をあげる…
ココがポイント
熱湯風呂に入るエピソード1「冬来たる」と燃える石炭に置かれたドラゴンの卵に触れるエピソード6「黄金の冠」では、デナーリスは熱を全く感じていなかった。彼女は熱を感じない“ドラゴンの血”を引いている。
「炎と血」の感想
個人的にはシーズン1のベストエピソード。
なかでも特別好きなのは、リヴァーランドに「ネッド処刑」のお知らせが届くシーン。
人前では“レディ”らしく立ち振る舞い、弱さをみせないキャトリン。ところが、独りになった瞬間に泣き崩れ、、
辺りを見渡すと、自分よりもっと崩れていたロブが目に入り…
スターク家のテーマ曲ずるい。スターク家のテーマ曲が流れると泣いちゃう。
キャトリン関連のシーンでもう一つ。ブランを塔から突き落とした理由を、ジェイミーに問うシーン。
「なぜ?」を2回繰り返し、本当に理解できない感じ。目の脱力感。名演技。
デナーリス、ドラゴンを持っちゃったね。まぁ、ぶっちゃけ「最終話で生まれるんでしょ?」と思ってたけど。
まあ、それにしても素晴らしいシーン。
ジョフリーやばいね。誰かサンサを助けて!
「炎と血」の名言
My sword is yours, in victory and defeat, from this day until my last day.
勝敗によらず 私の剣は あなたの物 今日より 最後の日まで
シオン・グレイジョイ
>>つぎは「シーズン2・エピソード1:王の乱立(The North Remembers)」
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