この記事では海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の解説・あらすじ・感想を書いております。今回は
- シーズン6:冬の狂風
- エピソード10:冬の狂風
をネタバレありで紹介しますので、エピソードを一度観たうえで振り返りとして当ブログを確認いただければと思います。
シーズン6:冬の狂風
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すぐにわかる「冬の狂風」のあらすじ
前回のおさらい(シーズン6、エピソード9:「落とし子の戦い」)
- デナーリスは3頭のドラゴンを放ち、ミーリーンを包囲する親方たちの軍を降伏させる
- ヤーラとシオンはミーリーンに到着し、デナーリスと同盟を組む
- 「落とし子の戦い」は“谷間の騎士”の援軍で形成が逆転し、ジョンとサンサはウィンターフェル奪回する
今回のあらすじ
- サーセイはワイルドファイアを使いハイ・スパロー、タイレル家の跡継ぎを一掃する
- トメンは自殺する
- サムはシタデルに到着する
- ティリオンはデナーリスの“女王の手”に任命される
- アリアはウォルダー・フレイを殺して家族の復讐を果たす
- ブランはジョンの出生の秘密を知る
- ジョンは“北の王”に推薦される
- サーセイが七王国の玉座に就く
- デナーリスはウェスタロスへと向かう
よくわかる「冬の狂風」の解説
キングズ・ランディングで死亡したキャラ一覧
このエピソードは、重要キャラクターがたくさん亡くなってしまう…(さすがサーセイ!)
キングズ・ランディングで死亡したキャラを一旦整理しとおきましょう。
- トメン王(自殺)
- グランド・メイスター・パイセル(“小鳥たち”に刺される)
- セプタ・ユネラ(正確にはまだ殺されてないけど、ほぼ死亡みたいなもの)
- マージェリー・タイレル(以下、ワイルドファイア)
- ロラス・タイレル
- メイス・タイレル
- ランセル・ラニスター
- ケヴァン・ラニスター
- ハイ・スパロー
- 司祭6人
- “スパローたち”全員
- 無実な人たくさん
マージェリーさようなら。
ロラスとランセルさようなら。
ハイ・スパローさようなら。
セプタ・ユネラ、殺されてないけど、ほぼさようなら。
トメンの死亡は予言通り、皮肉にもサーセイ自身が“鉄の玉座”に座る
サーセイは“敵”の排除に成功する。
ところが、“敵”を気にするあまり、我が子を守ることには失敗してしまう。
“蛙のマギー”の予言はやはり当たっていた。予言通り、サーセイの子ども3人は全員亡くなった。
サーセイ:
「王との間に子供は?」
蛙のマギー:
ない
王は子供を20人作り
そなたは3人
サーセイ:
「変よ
蛙のマギー:
黄金の冠に
黄金の屍衣(しい)
ココがポイント
- 子ども3人は黄金の屍衣(しい)=子ども3人は死ぬ
- 屍衣(しい)=死者に着せる衣服
予言の詳しい説明はシーズン5・エピソード1「新たな戦いの幕開け」を参照ください
これでサーセイは子ども3人に先立たれてしまった。
長男ジョフリー長女ミアセラ次男トメン←NEW
子どもに対する愛情だけは人一倍あり、子どもが王で居続けるためには何でもしてきたサーセイ。
その結果、皮肉にもサーセイ自身が“鉄の玉座”に座ることになる…
白い鴉=冬来たり
サムがオールドタウンにある“シタデル”(知識の城=Citadel)に到着したとき、白い鴉(White raven)が放たれるところがみえる。
「黒い鴉」は通常の手紙を送るのに対して、「白い鴉」は季節の変わり目を知らせるときに使われる。
つまり、メイスターたちはついに「冬」の到来を正式に発表したことになる。
ジョン
シタデルから使い鴉が
白い鴉だった
“冬来たり”よ
byサンサ
英語の確認
- 白い鴉 = White raven
- “冬来たり” = Winter is here(“冬来たる”=Winter is coming)
サンサが言うよう、シタデルから放たれた「白い鴉」がウィンターフェルに到着するところが確認できる。
これからは、
“冬来たる” =Winter is coming
↓
“冬来たり” = Winter is here
に突入だ。
チーム・デナーリス、最強布陣でウェスタロスへと渡る
ようやく、デナーリス一行は“鉄の玉座”を目指してウェスタロスへ渡ることになる。ここで、チーム・デナーリスの布陣を確認しておこう。
チーム・デナーリス
- ドラゴン3頭
- “女王の手”のティリオン・ラニスター ←新たに任命
- 通訳兼相談役のミッサンデイ
- 情報通の相談役ヴァリス
- アンサリードの指揮官グレイ・ワーム
- アンサリード8000人弱
- グレイジョイ家(ヤーラとシオン)の兵士数千人
- ドスラク人数万人
- タイレル家の兵士数万人 ←NEW
- マーテル家の兵士数万人 ←NEW
サーセイに息子と孫たちを殺されたオレナ・タイレルはマーテル家と同盟を組むことになる。そこにヴァリスが現れ、チーム・デナーリスに協力するように提案、すぐに承諾される。
ちなみにヴァリスが言う「炎と血(Fire and Blood)」とは、ターガリエン家の標語である。
タイレル家は七王国で最も裕福な名家(ラニスター家の資金源である金は数年間、掘れていないことは既に発覚している)であり、食糧も豊富にある。そう考えると、七王国で一番影響力のある名家とも言える。
なお、ダーリオ・ナハーリスと“セカンドサンズ”(次子=Second Sons)は「奴隷商人湾⇒ドラゴン湾」の治安の維持を任されたので、ウェスタロスへは渡らない予定。
また、ジョラーはグレースケールの治療法を探しているため、当然チーム・デナーリスにから外れた形となっている。
「冬の狂風」の様々な伏線回収
今回のエピソード「冬の狂風」は伏線回収の宝庫。たとえば、
- トメンの死亡(上で既に紹介)
- ウォルダー・フレイの息子たちがパイにされちゃう
- ベイラー大聖堂の爆破
- 血だらけの体
などがあげられる。
アリアはウォルダー・フレイの息子たちをパイにする
ここには いろんな話が
怖い話だ
“鼠(ネズミ)のコック”を?
ナイツ・ウォッチのコックだ
理由は忘れたけど王を恨んでた
王が夜の砦を訪ねると
コックは王の息子を殺し 肉でパイを作った
玉ねぎやベーコンと一緒に
そのパイを コックは王に出した
byブラン
- コック=アリア
- 王=ウォルダー・フレイ
コック(アリア)は王(ウォルダー・フレイ)の息子を殺し 肉でパイを作った
これは、“夜の砦”(ナイト・フォート=The Nightfort)でブランからミーラ、ジョジェン、ホーダーにする怖い話。
このセリフが出たのはシーズン3・エピソード10「次なる戦いへ」、つまりフレイ家の裏切りによってロブ、キャトリン、北部軍が抹殺された“レッド・ウェディング”の直後だった。
ベイラー大聖堂の爆破
シーズン6・エピソード6「血盟の血」の冒頭、ブランは“グリーンサイト”の能力でベイラー大聖堂の爆破をみていた。
ココがポイント
時間にすると1秒もないが、エピソード6「血盟の血」でワイルドファイアが燃える映像は、当エピソード「冬の狂風」と全く同じものが使われている。
血だらけの体
こちらも同じく、シーズン6・エピソード6「血盟の血」冒頭のシーン。
ブランは、リアナ・スタークの出産を見ていた…
ジョンはリアナ・スターク×レイガー・ターガリエンの息子だった!
このエピソードでは、ジョンの父親はネッドでもなく、母親は旅籠で働いてたワイラでもないことが判明する。
なんと、ジョンの父親はレイガー・ターガリエン、そして母親はリアナ・スターク。
ジョンは半分ターガリエン、半分スタークだったのだ!
ロバートの反乱のきっかけとなった「リアナ・スターク誘拐事件」はウソ。
リアナとレイガーは愛し合い、駆け落ちをしたのだ。
ロバートの反乱の経緯
- ハレンホールで馬上槍試合が行われる
- レイガー・ターガリエンが優勝する
- 優勝したレイガーは、バラの冠をリアナ・スターク(ネッドの妹)に捧げる
- バラの冠がレイガーの妻のエリア・マーテルに渡らず、会場が凍り付く
- 馬上槍試合から約1年後、
レイガーはリアナを誘拐、レイプする⇒ 二人は駆け落ちする - リアナを返してもらうよう、父リカード・スタークと長男ブランドンはマッド・キング(エイリス・ターガリエン2世)に抗議しに行く
- マッド・キングはその場でリカードとブランドンを処刑する
- ロバートやネッド、ブチギレて“ロバートの反乱”を起こす
- ターガリエン王朝は滅び、レイガーは死す
- 反乱も終わり、
リアナも殺される⇒ リアナはジョンの出産で亡くなる
※馬上槍試合では、優勝者は一番美しいと思う人にバラの冠を捧げるという儀式がある。優勝したレイガーは妻のエリア・マーテルではなく、ロバートの婚約者(ネッドの妹)であるリアナ・スタークにバラの冠を捧げ、会場は気まずい雰囲気で凍り付いた。
※レイガーとリアナが駆け落ちしたことは、誰も知らない。(レイガーが誘拐したと思われていた)
ターガリエン家はスターク、ロバート、七王国のほとんどの敵。だからネッドは、ジョンの出生の秘密を隠し続け、自分の落とし子としてウィンターフェルに連れて帰り育てた。
これはキャトリンも知らないし、スターク家の子どもたちも知らないし、デナーリスも知らないし、というか誰も知らない。
当然、ジョン自身も本当の父親と母親の正体を知らされていない。
「冬の狂風」の感想
WOW×100!!
個人的にはシリーズ通して、ベストエピソード。(まだシーズン8放送されていないけど)
- 「ブラックウォーターの戦い」
- 「炎の口づけ」
- 「キャスタミアの雨」
- 「獅子と薔薇」
- 「裁判」
- 「世継ぎたち」
- 「堅牢な家」
- 「扉」
- 「落とし子の戦い」
よりも好きです。
このエピソード、とにかく興奮の嵐。
ワイルドファイアが爆発することは予想できてたけど、まさかマージェリーまで死ぬとは思わなかった…演出最高!
ベイラー大聖堂の爆破までに使われた音楽「Light of the Seven」はおそらく海外ドラマ史上最高。
ワインを飲むサーセイの姿、「ゲーム・オブ・スローンズ」のベストショット。「ワイン、うまっ」の表情、風が少しなびく感じ、もうヤバイね。
ダヴォスが珍しくブチギレたところ、なんか知らないけど泣いた。
名演技。最高。
泣いたといえば、“女王の手”に任命されたティリオン。
おめでとう。本当におめでとう!
「アリアがウェスタロスに戻ってくるのはシーズン7かな~」って思ってたらこれね。
ガッツポーズしたのは僕だけでしょうか?
そしてもちろん。サンドスネークを極限まで使わなかったこと
ジョン!!!!!!
ゲーム・オブ・スローンズのクリエイターさん、
原作者のジョージ・R・R・マーティンさん、
テメーラ、コノヤロー。
お前らストーリー作るの上手すぎだろ!
どういう頭してんの?
今まで何食ってきたらこんなスゴイ物語ができんの?
ふざけんじゃねーぞ。
あと、当ブログで繰り返し言ってるけど、
スターク家のテーマソング使うなって何回言えば分かるの?
泣かせんなよ、これ以上。(ジョンのドアップの顔に切り替わった瞬間、たぶん人生で一番泣いた)
っと長々と感想を引っ張ってしまったけど、ようはこのバーにいるお客さんと同じくらい感情が爆発したエピソードでした。
ゲーム・オブ・スローンズ、最高!!
「冬の狂風」の名言
House Mormont remembers. The North remembers. We know no king but the king in the north, whose name is Stark. I don't care if he's a bastard. Ned Stark's blood runs through his veins. He's my king. From this day till his last day.
モーモント家は覚えているぞ
北部は覚えている
我々が知る王はただ1人 北の王 スターク家のみ
落とし子でも ネッド公の血が流れてる
彼は私の王だ この日より 彼の最期の日まで
byリアナ・モーモント
しばらく? 0回です。
↓
>>つぎは「シーズン7・エピソード1:ドラゴンストーン(Dragonstone)」
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