さて、海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」最終章シーズン8が終盤にさしかかってきました。
この記事を書いているのは、シーズン8エピソード4の直前。残りあと3話。いよいよラストか、悲しい。
ところで、シーズン2・エピソード10「勝者」で“不死者の館”に入ったデナーリスのビジョンを覚えていますか?
廃墟のキングズ・ランディング…
誰も座らない“鉄の玉座”…
以下、「ゲーム・オブ・スローンズ」のエンディングの考察を書いています。具体的には、
- サーセイの戦略と最終手段
- 最後に“鉄の玉座”を勝ち取るのは誰か
を予想しています。
ネタバレになり得る情報が含まれています。各自のご判断で読み進めてください。
もくじ|読みたいところにジャンプ
サーセイはドラゴン2匹に勝てるのか?
いいですか? ここからシーズン8・エピソード3「長き夜」までのネタバレをしますよ? 最後の警告ですよ?
それでは、いきましょう。
ナイトキングが滅び、北からの脅威は無くなった。これで物語は南の人間 vs 人間 へとシフトする。
決勝戦は、デナーリス・ターガリエン vs サーセイ・ラニスター。(※ジョンは王になりたくないと考える)
「ゲーム・オブ・スローンズ」はその名の通り、“鉄の玉座”をめぐる戦いがクライマックスとなりそうだ。
ここまでドラマを見てきた者として、デナーリスの圧勝のように思える。だって、ドラゴン2匹もいるんだよ?
はい、分かってます。チーム・デナーリスは、「長き夜」のバトル・オブ・ウィンターフェルで軍の大半をなくしたことを。
「長き夜」で亡くした兵
- ドスラク人と馬ほとんど
- アンサリードの兵士8000人の半分以上(いや、むしろほとんど全滅?)
- グレイジョイ家(ヤーラ)がどのくらい残ってるか不明(いても少数でしょう)
- 北部とアリン家の大半(そもそもデナーリス軍に加勢するかも不明)
それを踏まえたうえでも、デナーリスの圧勝でしょうね。だってドラゴン2匹もいるんだから。(第4話の予告編では、ドロゴン及びレイガルた飛んでる姿が確認できるので、無事だったみたい)
-
「ゲーム・オブ・スローンズ」シーズン8第4話予告編を分析してみた
冬、来たる。 いや、過ぎ去った? この記事は、海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」最終章シーズン8エピソード4の予告編を分析しています。 ※エピソード4のネタバレ感想を更新しました ↓ ...
続きを見る
ドラゴン2匹を使って上から空爆すれば、サーセイ(ラニスター軍、ユーロン軍、ゴールデン・カンパニーなど)なんで瞬殺。まじで10分くらいで戦争終わらせるんじゃないかな?
そう考えると、サーセイに勝ち目は無い。絶対無い。
「いや、シーズン8のオープニングクレジットでバリスタの“スコーピオン”が強調されてるじゃないか!」
そんな声が聞こえてきそうですね。
1分20秒頃
たしかに、強調されていますね。でも“スコーピオン”でドラゴン2匹を倒せると思いますか? 望み薄くねぇ?
シーズン7・エピソード4「戦利品」でブロンが放った一撃はおそらく奇跡的に当たっただけでしょうし、次エピソード「イーストウォッチ」でドロゴンはターリー親子をドラカリスしてるから大したダメージを負ったとは思えない。
よって、“スコーピオン”はデナーリス&ドラゴン2匹に影響を及ぼさないでしょう。
はい。
デナーリス圧勝。サーセイ惨敗。
この記事終わり~
とは言わず、サーセイの戦略と運命について考えてみた。
サーセイの最大のディフェンスは「庶民」
↑
第4話の予告編では、サーセイは庶民をレッド・キープに入城させているように見える。
05秒頃
言うまでもないが、サーセイに親切心が芽生えたわけではない。庶民を盾として利用するのでしょう。彼らが近くにいれば、デナーリスが攻撃してこない(庶民を戦争に巻き込まない)ことを計算したうえで、サーセイは周りを一般平民で固めるはず。
実際、シーズン7・エピソード2「嵐の申し子」でデナーリスは「私は灰の女王になる気はない=ドラゴンを使って王都を攻撃しない」と宣言している。
他にも、シーズン7・エピソード4「戦利品」では、ジョンは「あなたが城と町を焼けば今までの王と同じ=ドラゴンを使って王都を攻撃すべきではない」とアドバイスをしている。
デナーリスは、“鉄の玉座”に座るために必死。
しかし、サーセイの周りに庶民がガッチリ固まっていれば、デナーリスのドラゴンたちも無効だ。
それを理解しているサーセイは庶民を最大のディフェンスとして使うでしょう。
【予想】サーセイ改めマッド・クイーンはワイルドファイアを使って王都を爆発させる
サーセイはしばらくの間、庶民を盾として利用し、玉座を防衛できるかもしれない。
しかし、その作戦は長く続かないだろう。庶民は利用されていることに気づくでしょうし、サーセイを援護するとは到底思えない。
サーセイのディフェンスはすぐに崩れるでしょう。そしてユーロンの鉄水軍も、ゴールデン・カンパニーの2万の兵も、どう考えてもドラゴン2匹には勝てない。そもそも、ユーロンや傭兵軍団は少しでも不利な状況になれば、サーセイを裏切って見捨てる可能性だって十分考えられる。
そうなったら、サーセイは素直に負けを認めるのか?
答えは、NOだろう。
真っ向勝負では敵わない相手だと分かってるサーセイは最終手段を用意しているはず。
シーズン8・エピソード1「ウィンターフェル」では、女王の手のクァイバーンは「ターガリエンの娘には別の計画がある」とブロンに説明していた。
サーセイは“鉄の玉座”を簡単に放棄できると思えない。
どうせ負けるなら、キングズ・ランディングのすべてをぶっ壊そうとしてるのかもしれない。
どうせ負けるなら、デナーリスに「無」を与える予定なのかもしれない。
ワイルドファイアを使って…
ワイルドファイアは、キングズ・ランディングにまだまだたくさんあるはず。
王都じゅうにワイルドファイアの貯蔵所を作らせた
ベイラー大聖堂の地下や蚤の溜まり場
厩舎や旅籠の地下にも
レッド・キープにまで
byジェイミー
シーズン3・エピソード5「炎の口づけ」のハレンホールの湯船のシーンにて。ジェイミーはブライエニーに、マッド・キングがワイルドファイアを使って王都を“すべて燃やす”(Burn them all)予定だったと説明していた。
マッド・キング(狂王)はレッド・キープ(赤の王城)やセプト(聖堂)など
王都じゅうに ワイルドファイアの貯蔵所を作らせた
そして忠実な者も反逆者も 焼き殺そうと
女性も子供も全員です
それで兄は…
byティリオン
シーズン6・エピソード9「落とし子の戦い」で親方たちがミーリーンを攻撃するシーンにて。ティリオンはデナーリスに、大量のワイルドファイアがキングズ・ランディングにあると説明している。
今まで、ワイルドファイアは2度使われた。
一度目のシーズン2・エピソード9「ブラックウォーターの戦い」でどのくらいワイルドファイアを使ったかは不明。
二度目のシーズン6・エピソード10「冬の狂風」では、ベイラー大聖堂(セプト)の地下のワイルドファイアを使った。
それでも、蚤の溜まり場、厩舎、旅籠の地下、レッド・キープなど、まだまだ大量に眠ってるのでは?
勝てないと見込んだサーセイ改めマッド・クイーンはワイルドファイアを使い、キングズ・ランディングを爆発させると予想します。
デナーリスは“鉄の玉座”に触れない、最後に玉座を勝ち取るのは「No one」
最後に、冒頭にあげたシーズン2・エピソード10「勝者」のデナーリスのビジョンに戻ります。
ここのシーン、キングズ・ランディングが廃墟となってることがポイントだが、それよりもデナーリスが“鉄の玉座”に触れもしないことが興味深い。
「デナーリスが“鉄の玉座”に触れない=デナーリスは“鉄の玉座”を勝ち取れない」ことを意味するのか?
ちなみに、崩壊寸前のグレートホールに降るのは、灰ではなく雪。米Vanity Fairの記事によると、台本では雪(snow)と書かれているとのこと。
She looks up. The roof is missing and snow falls from the sky. [. . .] At the far end of the room, the Iron Throne waits for her, dusted with snow.
米Vanity Fairの記事より引用
ん?
シーズン8・エピソード3「長き夜」では、ナイトキングは滅んだ。冬はキングズ・ランディングに到達しないはず。
あれ? 冬は終わってない? ナイトキングは死んでない?
それとも、雪=snow=ジョン・スノウと関係ある?
いずれにせよ、私はこう考える。
エンディング予想
- サーセイは庶民を盾として利用する
- 庶民はサーセイを支持せず、デナーリス側につく
- サーセイは勝ち目がないと分かり、ワイルドファイアを使って王都を爆発させる
“鉄の玉座”をめぐる戦いが描かれた「ゲーム・オブ・スローンズ」
皮肉にも、最終的に玉座を勝ち取るのは「No one」