この記事では海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の解説・あらすじ・感想を書いております。今回は
- シーズン3:戦乱の嵐-前編-
- エピソード5:炎の口づけ
をネタバレありで紹介しますので、エピソードを一度観たうえで振り返りとして当ブログを確認いただければと思います。
シーズン3:戦乱の嵐-前編-
- エピソード1:新たな時代(Valar Dohaeris)
- エピソード2:三つ目の鴉(Dark Wings, Dark Words)
- エピソード3:処罰の道(Walk of Punishment)
- エピソード4:穢れなき軍団(And Now His Watch Is Ended)
- エピソード5:炎の口づけ(Kissed by Fire)←今回はコレ
- エピソード6:登壁(The Climb)
- エピソード7:女剣士と熊(The Bear and the Maiden Fair)
- エピソード8:次子-セカンドサンズ-(Second Sons)
- エピソード9:キャスタミアの雨(The Rains of Castamere)
- エピソード10:次なる戦いへ(Mhysa)
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すぐにわかる「炎の口づけ」のあらすじ
前回のおさらい(シーズン3、エピソード4:「穢れなき軍団」)
- 一度解放されたシオンは、再び拷問場所に戻される
- サンサはロラス・タイレルとの結婚を勧められる
- ナイツ・ウォッチ内部で反乱がおき、ジオー・モーモントは殺される
- デナーリスはアンサリードの兵士8,000人を無償で手に入れる
今回のあらすじ
- ハウンドはべリックとの戦いに勝ち、“ブラザーフッド”のもとから去る
- ジョンは“ナイツ・ウォッチ”の誓いを破ってイグリットと関係を持つ
- カースタークの兵士を失ったロブは、フレイ家との同盟を思いつく
- タイウィンは、サンサと結婚をするようにティリオンに命じる
よくわかる「炎の口づけ」の解説
“光の王”の恐るべきパワー
光の王(ロード・オブ・ライト)よ
夜は暗く 恐怖に満てり
byミアのソロス
この言葉、どこかで聞いたことありませんか?
そうです、“紅の女”ことメリサンドルも同じことを口にしていました。
ミアのソロスは“ブラザーフッド”のメンバーになる前、メリサンドルと同じく“光の王”の“紅の祭司”だった。ミアのソロスの簡単な経歴は
- エッソス大陸の自由都市ミアで生まれる
- ミアで崇拝されている“光の王”の祭司になる
- “マッド・キング”ことエイリス・ターガリエン2世を“光の王”に改宗させるため、キングズ・ランディングへ行く
- 改宗は失敗に終わり、自らの宗教を疑い始める
- ロバートの反乱が起き“マッド・キング”は殺されるが、その後もキングズ・ランディングに留まる
- ロバートと飲み友達になり、グレイジョイの反乱では戦士として参加する
- その後は“紅の祭司”の任務を放棄し、飲んだくれになる
- さらにそれから数年経ち、友人のべリックがマウンテンに殺される
- べリックの葬式でなんとなく“光の王”の言葉を唱えたら、べリックが蘇る
- マウンテン(ラニスター軍)に復讐するため、べリックと共に“ブラザーフッド”を結成する
“光の王”には魔法の力があることはわかっていた。メリサンドルは悪魔の息子を産んだし、炎の中で予言っぽいビジョンをみていた。
これに加えてミアのソロスは人を蘇えらせると判明した。恐るべき、“光の王”…
ココがポイント
“光の王”の正式名称はル=ロール(R'hllor)
英語の勉強
The night is dark and full of terrors = 夜は暗く 恐怖に満てり
ナイツ・ウォッチは深刻な人手不足に陥ってる
野人オレル:
「“壁”の砦は19ある 人がいるのは?」
ジョン:
「3ヶ所」
「黒の城(キャッスル・ブラック = Castle Black)」
「東の物見城(イースト・ウォッチ = East Watch)」
「影の塔(シャドウ・タワー = Shadow Tower)」
野人トアマンド:
「黒の城に何人いる?」
ジョン:
「1000人だ」
かつては名誉のためにナイツ・ウォッチの一員になる人が多かったが、今のメンバーのほとんどは死刑を免れた犯罪者。ナイツ・ウォッチは犯罪者を集めないとやっていけないくらい、深刻な人手不足に陥っている。
ジョンが言う、「“壁”を守る全19の砦のうち、3か所しか人がいない」は本当のこと。他の16か所はガラ空きのため登りやすい。(とはいえ高さ200メートル以上を登らないといけないが…)
ところが、黒の城の人数はウソ情報。黒の城は1000人もいない。それどころか、今となってはせいぜい100人程度しかいない…
スタニス・バラシオン家の新キャラ2名
セリース・バラシオン(演:タラ・フィッツジェラルド)
- スタニスの妻
- フロレント家出身
- メリサンドルの影響で“光の王”を崇拝するようになった
シリーン・バラシオン(演:ケリー・イングラム)
- スタニスとセリースの娘
- “玉葱の騎士”ダヴォスを好いている
- 顔の左半分に“グレースケール”(灰鱗病=Greyscale)の痕が残っている(グレースケールの説明はまた別の機会でします)
“王殺し”ジェイミーの知られてない事実
ジェイミーはブライエニーに、キングズガードの誓いを破って“マッド・キング”を殺した理由を明かす。
- “マッド・キング”に父タイウィンを殺せと命じられたこと
- “マッド・キング”がワイルドファイアを使って王都を“すべて燃やす”(Burn them all)予定だったこと
ココがポイント
シーズン1・エピソード3「冥夜の守人」でも、ロバート王に“マッド・キング”の最期の言葉を聞かれたジェイミーは、「Burn them all」と説明していた。
ジェイミーは父と庶民を救うため、誓いを破って自分の王を殺したのです。
そういう背景があったにもかかわらず、事情を知らないネッドが勝手にジェイミーのことを“キング・スレイヤー”(王殺し=King Slayer)と呼び、裏切り者のレッテルを貼りました。
ところで、ジェイミーが言ってたワイルドファイアの量が気になりますね。「ブラックウォーターの戦い」では、このうちどれくらい使ったんでしょうか?
(マッド・キングは)
「王都じゅうにワイルドファイアの貯蔵所を作らせた」
「ベイラー大聖堂の地下や蚤の溜まり場」
「厩舎や旅籠の地下にも」
「レッド・キープにまで」
byジェイミー
エッソスにて
元スパイのジョラーは、バリスタンを探っている
移動しながら昔話をするジョラーとバリスタン。一見どうでもいい会話に聞こえなくもないが、実は隠れた意味がある。
ジョラーは自分がヴァリスのスパイ(=デナーリスの密告者)だったことを、バリスタンに知られているかをさりげなく探っているのだ。
ジョラーはスモール・カウンセルのメンバーと「デナーリス妊娠」「デナーリス暗殺」などのメッセージのやり取りをしていた。
- もしバリスタンがスモール・カウンセルに参加していたら、ジョラーがスパイ活動していたことがバレている
- もしバリスタンがスモール・カウンセルに参加していなかったら、ジョラーがスパイ活動していたことがバレていない(?)
バリスタンがスモール・カウンセルに参加していないと聞いたジョラー。ひとまずは安心?
新キャラのグレイ・ワーム(演:ジェイコブ・アンダーソン)
- アンサリードの司令官
- 奴隷のときに与えられた名前“グレイ・ワーム”(灰色の蛆虫=Grey Worm)を引き続き使うことを自ら選ぶ
ロブ軍の大半を占めるカースタークは北部に帰る
復讐のためにラニスター家の少年を殺したリカード・カースターク。(シーズン2・エピソード7「義なき男」にて、リカードの息子のトーレンは、ジェイミーが脱獄を図ったときに殺されている)
キャトリン、タリサ、エドミュアに反対されるが、ロブは反逆罪としてカースターク公を斬首刑で処す。
その結果、カースタークの兵士全員が北部に帰ってしまう。カースタークは北部軍の大半を占めていてるので、このままではラニスター家に太刀打ちできない。
ロブは同盟を増やすために、結婚の誓いを破ったフレイ家のツインズ城へと向かう…
タイウィンが考える政略結婚
前エピソード「穢れなき軍団」から、タイレル家の跡取りロラス⇔北部の重要人サンサの結婚の話が進んでいた。
その結婚(同盟)をどうしても止めたいのはラニスター家。
「リーチ(河野平野=Reach)一帯を治めるタイレル家」と「七王国でも最も大きい土地を持つ北部のスターク家」が同盟を結んだら、ラニスター家は劣勢になってしまう。
そうさせないよう、ティリオン⇔サンサとサーセイ⇔ロラスを結婚させ、ラニスター家をさらにパワーアップさせることがタイウィンの考え。もちろん、子どもたちの気持ちなんて1ミリも考慮していない。
ちなみにロラスとサンサの結婚情報を入手したのは、新キャラのオリヴァー(演:ウィル・テューダー)。
リトルフィンガーはロラスの性的志向を把握したうえで、オリヴァーをスパイとして送ったのだ。結婚情報はロラス⇒オリヴァー⇒リトルフィンガー⇒サーセイ⇒タイウィンへと流れる。
「炎の口づけ」の感想
シーズン3、すべてのエピソードがアタリ。本エピソード「炎の口づけ」も大当たり。
間違いなく、今までのベスト・ジェイミーですね。
まさかジェイミーの話から、「忠義とは何か」と考えさせられるとは。
ジェイミーの物語は、ここからが始まる...
「炎の口づけ」の名言
They were boys!
子供だぞ!
byロブ
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