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レディー・ガガ初主演『アリー/スター誕生』は違和感のある映画【ネタバレなし】

投稿日:2018年11月8日 更新日:

 

あなたは映画を観終わったあと、どんな感情を抱きますか?

「おもしろかった」「つまらなかった」「感動した」「しらけた」

おそらくこういう思いで劇場を後にするかと思います。ぼくもそうです。

 

この記事では、映画『アリー/ スター誕生』のついて語ります。この映画、以前から気になりすぎて、待ちきれなくて、東京国際映画祭の先行上映で一足早くみてきました。(公開される国のなかで、日本が一番遅いんですよ、くそ!)で、感想としては…

 

ぶっちゃけ、なんか違和感を感じた。 

なんでだろう?これから何回か見直すから意見が変わるかもしれない。でも初見の感想としては違和感が残る映画。

 

結論から言うと、この映画は素晴らしい。ぼくはかなり好きだし、2019年のアカデミー賞で「作品賞」、「主演女優賞」、「主演男優賞」、「監督賞」のいずれかもしくはすべてにノミネートされなかったら逆にビックリしちゃう。でも、なんか違和感を抱いてしまった。なぜだ?

 

冷静に考えた。考えてみた結果、それは映画ではなく、ぼく自身に問題があることがわかった。

 

以下、もうちょっと踏み込んだ映画『アリー/ スター誕生』のネタバレなしあらすじ、作品情報、感想について語っていきます。

 

 

 

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なぜ映画『アリー/ スター誕生』に違和感を抱いてしまったのか

予想外のストーリー

なぜ、違和感を感じたのか。それは、自分のなかで「きっと○○だろう」と勝手に決めつけていた予想が見事すぎるくらいすべて外れたからだった。

『アリー/ スター誕生』を観る前、ぼくの中で勝手抱えていた懸念点と先入観があった。例えば、

  • きっと、売れない歌手がイケメンと出会い、大恋愛をし、瞬く間に一気にスターダムを駆け上がるサクセスストーリーだろうな
  • きっと、女性が好きそうな「金持ち美男が貧乏美女に惚れ込むシンデレラ・ストーリー」だろうな
  • レディー・ガガが出演しているから、一つの映画ではなく、ガガが歌ってばっかの一本の長いミュージックビデオだったら嫌だな

映画をみる前のぼくは、このような懸念点を抱き、先入観にとらわれていた。

だからこそ観終わった今、すべてが覆されるような違和感を覚えたのだ。

 

「レディー・ガガがアメリカンドリームを掴む話なんでしょ?」

「どうせ美男美女がイチャイチャ、ベタベタするラブストーリーなんでしょ?」

このような気持ちで『アリー/ スター誕生』をこれからみようか迷っているあなたには言いたい。

 

ぜんぜん違うからね。

 

センスがなさすぎる邦題(サブタイトル)

もう一つ、違和感を感じてしまった原因の一つは、邦題(サブタイトル)のつけ方に起因する。

アリー/ スター誕生』 

なぜアリーをつけてしまったの?3度目のリメイクだから?(後述する)

このサブタイトルのつけ方だと、あたかもアリーが主人公のように感じ取ってしまう。だが、決してそういうストーリーではない。見方によってはジャクソンが主人公なのではないか、とさえ思ってしまう。(特に後半は)主人公はアリーでもあり、ジャクソンでもある。

あえサブタイトルをつけるのであれば、『スター誕生/ 光と影』がふさわしい。

 

この物語はアリーが主体の話じゃないよ。

 

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『アリー/ スター誕生』のあらすじ

 

歌手を夢見ながらも、ウェイトレスとして働くアリー(レディー・ガガ)。

国民的人気を誇るミュージシャン=ジャクソン(ブラッドリー・クーパー)との出会いが、彼女の人生を大きく変える。

彼に歌の才能を見いだされ、一気にスターダムへと駆け上がっていくアリー。

ショービジネスの華やかな世界を舞台に、アリーの運命の恋、そして栄光と葛藤を描く、感動のエンターテインメント。

 

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『アリー/ スター誕生』の作品情報

【原題 
A Star Is Born

【監督】
ブラッドリー・クーパー

【上映時間】
136分

【日本公開日】
2018年12月21日(金)

【出演】
ブラッドリー・クーパー
レディー・ガガ
サム・エリオット
アンドリュー・ダイス・クレイ
デイヴ・シャペル

 

世界的歌姫、レディー・ガガが満を持して映画初主演。アリーのドラマチックな人生は、NYのクラブのダンサーを経験し、才能を見いだされ一躍スターダムにのし上がったガガの半生そのもの。自らの人生を投影したかのような役どころを体当たりで熱演する。

アカデミー賞受賞作『アメリカン・スナイパー』(2014)のブラッドリー・クーパーが初監督、主演を務める。

 

ポイント

本作は、1937年の『スタア誕生』の3度目のリメイク作(映画としては4度目)となっている。

1937年、1954年版は「映画界のスター」、1976年版は今作同様「音楽界のスター」を目指すストーリー。

スター誕生

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『アリー/ スター誕生』の感想

以下、大きく分けて4つのパートに分けて感想を述べたいと思う。

  • アリー(レディー・ガガ)
  • ジャクソン(ブラッドリー・クーパー)
  • ボビー(サム・エリオット)
  • 映画全体を通しての感想

 

アリー(レディー・ガガ)

 
 
 
 
 
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まず気になるのが映画初主演作のレディー・ガガの演技だろう。「奇抜なファッションをするミュージシャン」というイメージを持たれているガガだが、意外にも女優デビューはとっくに果たしている。

レディー・ガガが出演している映画/テレビシリーズ

  • アーサー・フォーゲル ショービズ界の帝王 
  • シン・シティ 復讐の女神 
  • マチェーテ・キルズ 
  • ハンティング・グラウンド 
  • レディー・ガガ Five Foot Two(ドキュメンタリー)
  • アメリカン・ホラー・ストーリー(テレビシリーズ)

※無名時代には人気テレビシリーズ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』にもエキストラとしても3秒ぐらい出演しています

但し、過去作は話題づくりのために出演していたと言わざるを得ない。第73回ゴールデン・グローブ賞でリミテッドシリーズ/テレビムービー部門の女優賞を受賞した『アメリカン・ホラー・ストーリー』も含め、宣伝目的として起用されたに違いない。そう考えると、今作『アリー/ スター誕生』が“実質”ガガの映画デビュー作です。

 

レディー・ガガは本物の女優でした。才能のかたまり。

 

たしかに、今作で演じるアリーは話からして、ガガぴったしの役です。なかなか芽が出ず、ストリップクラブでダンサーをしながらなんとか音楽活動を続けてきたガガの人生は、『アリー/ スター誕生』のストーリーそのもの。例えるなら、エミネム主演の『8 Mile』のような、「自伝映画」でしょうか。

それを踏まえても、レディー・ガガは素晴らしかった。「目」で会話するガガはまるで大女優メリル・ストリープ並み。ぼくが一番好きだったアリーのシーンは、「まゆ毛を外されて恥ずかしがる」表情。とにかく「目」の使い方が必見。当たり前だが、「歌唱力」もフルに生かす。ガガじゃなかったら成り立ってないし魅力が半減する映画。

 

ジャクソン(ブラッドリー・クーパー)

 
 
 
 
 
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アリーと並ぶダブル主人公のひとり、ジャクソンを演じるブラッドリー・クーパー主演だけではなく、映画初監督も務めています。

 

まず、演技について。びっくりしたのはブラッドリー・クーパーの「声」。今作のために相当ハードなボイストレーニングを重ねてきたそうだが、「え?こんな歌うまいの??」と度肝を抜かれる覚悟をした方がいい。また、予告編でもわかる通り、普通に会話するシーンでは極限まで「声」を低くしている。これはジャクソンの兄ボビー(サム・エリオット)のトーンに合わせるためにあえて低くしている。(ソース:米The New York Times

 

また、今作は初監督作品ながらアカデミー賞「監督賞」にノミネートされるに違いない。カメラアクション(ショットの使い方)がとにかく素晴らしい。なかでも好きだったのは、アリーとジャクソンが初めて出会うシーンのカメラの移動の仕方。(これは撮影監督のマシュー・リバティークのアイディアかもしれないが)

また、この映画で激しく使われる顔のドアップ・ショットが良い味を出している。しかも前半のアリーはほとんどノーメイク。すっぴんに近いガガ様の毛穴、鼻毛までみえるんじゃないかってぐらいドアップ。これはおそらく、「ジャクソンの目から見たアリー素顔」を表現している。

但し、いいところばかりではない。例えば、「引き算」が出来ず、中だるみ感(特に後半)が否めない。「このシーンも使いたい、あのシーンも使いたい」とせっかく撮れたショットを詰め合わせすぎた結果、ちょっぴし長い映画と感じてしまう。

 

ボビー(サム・エリオット)

 
 
 
 
 
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アリー(レディー・ガガ)とジャクソン(ブラッドリー・クーパー)を陰の影で支えるジャクソンの兄ボビーを演じるサム・エリオット。出番は少ないものの、ダブル主人公からスポットライトを奪ったとも思える箇所もしばしば。登場シーンすべてがパワフル。ぼくがこの映画全体で一番好きなシーンは「ボビーが車をバックする」姿。ちなみに、セリフはない。無言。

 

映画全体を通しての感想

よかったところ

3度目のリメイク(映画としては4度目)となった『スター誕生』。ぼくは過去作を一つもみていないこともあり、想像と違うストーリー展開でした。でも予想していた物語と違って、結果的に良かった。良い意味で、裏切られた。魅力的だった。

 

アリー(レディー・ガガ)とジャクソン(ブラッドリー・クーパー)は相性は計り知れない。たしかに、ベタベタなラブストーリーに「よくある」出会い方。だけど、出会った瞬間からこの2人が結ばれている運命だとわかる演技は… いや、もはや演技もしてないんじゃないかな?プライベートでも恋人関係だと思える。リアリティーショーをみているようだ。そして裏の裏で支える兄ボビー(サム・エリオット)。キャラ設定は完璧か。

 

今の音楽業界が抱えているであろう問題への直面。アリーの恋人でもあり、一番のファンでもあるジャクソン。異なる立ち位置にいる恩師で大切なプロデューサー。まるで「商品」かのようにパッケージ化され、自分の本来の姿、やりたい音楽に悩むアリー。自分の夢を追い求める人なら誰しもがぶち当たる「壁」の表現方法としては見事か。

 

世界の歌姫、レディー・ガガが出演しているのにもかかわらず、多用しすぎない音楽。映画ではなく、「レディー・ガガが出ている一本の長いミュージックビデオ」にならなくて本当に良かった。バランスが素晴らしい。

主題歌はどれ? 「シャロウ」? そうなの? すべてが素晴らしく、メインの曲かわからない。

エンドクレジットの入り方最高。エンドクレジットの音楽最高。スクリーンが真っ暗になり、劇場に灯りがつくまでが席を立つことが出来ない。

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イマイチだったところ

ここまで絶賛してきた『アリー/ スター誕生』だが、イマイチ点も指摘しておこう。目立ったのはやはり「中だるみ」。特に中盤あたりで「長い」と感じてしまう。その原因は、無理矢理すぎるシーンと不必要キャラ。

地球上の全女性が好きそうなとあるシーンは、「え? なになに? なんでいきなりこうなった?」と急ぎ過ぎた感は否めない。

また、「このキャラいるか?」と思った人は複数いた。傑作映画『ラ・ラ・ランド』のよう、極限まで二人の世界を描くために登場キャラをもうちょっと絞ってもよかったんじゃないかな。

 

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先入観にとらわれず『アリー/ スター誕生』を観に行こう!

レディー・ガガのことを「奇抜なファッション×派手なパフォーマンスをするミュージシャン」だと思っている、あなた。

ブラッドリー・クーパーのことを『ハングオーバー!』の真ん中のイケメンだと思っている、あなた。

ぼくと同じように変な先入観にとらわれている、あなた。

 

にかく、『アリー/ スター誕生』をみて欲しい。

 

音楽の持つエネルギーとパワー、この映画を通して感じて欲しい。

 

 

映画初主演作のレディー・ガガ

映画初監督作品を手掛けたブラッドリー・クーパー

 

映画界にまた新しい、スターの誕生だ。

 

 

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