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「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作にナイトキングは存在しないって知ってた?

この記事は2パートに分かれます

  • 前半⇒19年11月5日発売の『The Art of Game of Thrones』を紹介しています(画像はVanity Fairから引用)
  • 後半⇒ナイトキング(夜の王)は、テレビシリーズのオリジナルキャラである(小説に登場しない)ことを説明しています

 

「ゲーム・オブ・スローンズ」が完結してから約半年がたち、コンセプトアート本『The Art of Game of Thrones』が発売されました。

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第1章から8章まで、すべてのシーズンが網羅されているこのアートブックには、本編で使われなかったデザインも載っています。なかでも興味深いのは、採用されなかったナイトキング(夜の王)の原型のすがた。

 

『The Art of Game of Thrones』に収録されている上の画像は、最終的にシーズン4・エピソード4「誓約を果たすもの」のこのシーンになる訳ですが、

ご覧のとおり、我々が知っているナイトキングの姿は、もとのコンセプトアートと全然違いますね。

 

Vanity Fairによると、『The Art of Game of Thrones』を手掛けたデボラ・ライリー(GOTのプロダクションデザイナー)のチームは、ナイトキングを一から作らなければならなかったと説明しています。

Riley’s team didn’t necessarily have an actor or even a character design to reference when taking their first pass at creating the icy chamber where a baby was transformed into a White Walker. As Riley told Vanity Fair via email, her team had to create a “stand-in” character as a placeholder. Gower, who was ultimately responsible for creating the finished look of the Night King, said the note he got was to create something “regal” with “familiar White Walker traits.” But Gower’s final design and this early concept art may have varied so much because, unlike with some of the other elements of the show, neither he nor the artists could really consult the books for inspiration.

ざっくり要約

  • ライリーのチームは、俳優もいなければデザインさえもなく、代理となるキャラクターを作らなければならなかった
  • ガウワー(ナイトキングの最終形態を作った担当者)は「王らしい」また「お馴染みのホワイト・ウォーカーの特徴がある」のメモのみを渡されてナイトキングに取りかかった
  • ガウワーによる最終デザインと初期のコンセプトアートは大きな差が出た
  • なぜなら他の要素と異なり、本(原作)を読んでインスピレーションを得られなかったから

 

 

ところで、、

 

 

GOTの原作小説シリーズ『氷と炎の歌』には、「そもそもナイトキングがいない」って知っていましたか?

原作を読んでいない方にとっては衝撃かもしれないですが、ホワイト・ウォーカーの親玉であるナイトキング(夜の王)はテレビシリーズのオリジナルキャラクターです。本には存在しません。

いや、正確には「まだ登場していない」あるいは「まだ登場していないっぽい」かな?(なんせ小説は完結していないので、まだ分からないことだらけです…)

 

原作の小説シリーズ『氷と炎の歌』には「Night King」は登場しませんが、「Night's King」と呼ばれるキャラは言及されます。

ポイント

  • 原作は「's」がついてる⇒「Night's King」です
  • 紛らわしいことに日本語(翻訳バージョン)では「Night King」および「Night's King」は両方とも<夜の王>

 

原作の「Night's King」は、

  • 「Age of Heroes(英雄たちの時代)」の頃に生きていた元スターク
  • ナイツ・ウォッチの13代目のロード・コマンダー(総帥)
  • 肌が月のように白くて、青い星のような目をした女を愛した(特徴から判断すると、女はホワイト・ウォーカー?)
  • 彼は彼女に子種を与えたときに、自分の魂までも与える
  • 彼は自分を王と名乗り、不思議な魔法をつかってナイツ・ウォッチたちを操る
  • ウィンターフェルのスターク家と野人たちは協力して、ナイツ・ウォッチを彼の束縛から解放する
  • 失脚の後、彼がホワイト・ウォーカーに生贄(いけにえ)を捧げていたことが発覚する

※ただし、これはオールド・ナンばあやの、おとぎ話なので本当かどうか不明

 

一方で、テレビシリーズの「Night King」は、“森の子ら”(Children of the Forest)によって作られたことが分かっています。

ブラン:

君がホワイト・ウォーカーを作ったの?

 

リーフ(森の子ら):

戦のさなかで 仲間が殺され 聖なる木々は切り倒された 身を守るためだ

 

ブラン:

誰から?

 

リーフ:

お前たち 人間からだ

シーズン6・エピソード5「扉」より

 

 

こうやって比較すると、原作の「Night's King」とテレビシリーズの「Night King」はおそらく違うキャラと区別できるでしょう。(原作が完結していないから断定できないけど)

 

「で、何が言いたいの?オチは?」っていう話ですが、、

 

ぶっちゃけオチはないです。

 

原作を読んでいない友達から、「本でもアリアがナイトキングを殺すの?」と聞かれ、「いや、そもそもナイトキングいないよ」と答え、ビックリされたことを思い出した。そんだけです。

 

『冬の狂風』が待ち遠しいな~

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