- この記事はこんな人のために書いています
⇒白紙となってしまった幻の『スター・ウォーズ/エピソード9』の内容について知りたい人 - この記事ではこんな内容がまとまっています
⇒監督&脚本を降板させられたコリン・トレボロウ版『エピソード9』のストーリーとコンセプトアート
スター・ウォーズの大大大ファンである私は、『スカイウォーカーの夜明け』にどうしても納得ができず、公開直後にこのブログで思わず不満をなぐり書きしてしまった。
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『スカイウォーカーの夜明け』のダメなところを書きだしたら止まらなくなった
大の『スター・ウォーズ』好きである私の『スカイウォーカーの夜明け』の感想は... おもしろかった。 けど不満だらけ。 『スカイウォ ...
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あれから約1か月がたち、今のところ6回鑑賞。「ここいいじゃん!」と発見するところもあるけれど、見れば見るほど、どうしても好感を持てないシーンや設定が印象に残り、ずっとモヤモヤとしている。だからいろいろと付け足したいこともあるが…
でもまあ、もうそれはそれで、終わり。キライな箇所をつらつらと書き続けること自体、嫌なので。
だから気持ちを切りかえます。
以下より、『スカイウォーカーの夜明け』じゃないけど、『スター・ウォーズ/エピソード9』と関連しているネタについて書いてみたいと思います。
フィンがレイに伝えようとしていたのは「実は俺もフォースを感じる」とか、エド・シーランがカメオ出演していたのは、レジスタンスのEngi Golbaとかそういう話ではなく。
本当はこっちだったかもしれない、コリン・トレボロウ版『スター・ウォーズ/エピソード9』の内容(リークされるまでの流れ)とコンセプトアート(制作に入る前のイメージ、イラストレーション)をまとめてみました。
コリン・トレボロウ版『エピソード9』にはパルパティーンが登場しない!レイは誰でもない者!
コリン・トレボロウは、『スター・ウォーズ/エピソード9』の監督&脚本を担当するはずだった人物。詳細は明かされていないが、ようは「脚本がダメ」という理由から、2017年9月頃(撮影に入る前)にエピソード9から降板させられた。
後任監督として起用された『フォースの覚醒』を手掛けたJ.J.エイブラムスは、一から『エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』を制作する。つまり、
『エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』にはコリン・トレボロウは一切関わっていない
それがどういうわけか『スカイウォーカーの夜明け』の公開から約1か月後に、コリン・トレボロウが書いた『エピソード9』、つまり本当はこっちだったかもしれない『エピソード9』の内容がネット上でリークした。簡単にいうと流れは、
Yes, this is from Duel of the Fates. But I’d never kill R2...he just took a bad hit. Happens to all of us. https://t.co/ekGMRUdV2g
— Colin Trevorrow (@colintrevorrow) January 24, 2020
これは『Duel of the Fates』だ。でもR2-D2は死なない。ちょっとケガしただけ。よくあることだ。
※『Duel of the Fates(運命の闘い)』はコリン・トレボロウ版『エピソード9』の副題になる予定だった
コリン・トレボロウ版『エピソード9』の中身は、J.J.エイブラムス版『スカイウォーカーの夜明け』と大きく異なる。たとえば、
- 副題は『Duel of the Fates(運命の闘い)』(同タイトルは『ファントム・メナス』のダース・モールの対決で使われる曲名)
- パルパティーンは登場しない(パルパティーンが残したホロクロンは登場する)
- レイはパルパティーンの孫ではなく、『最後のジェダイ』と同じように「誰でもない者」
- レイの武器はダブル=ブレード・ライトセーバー
- カイロ・レンはスノークで命令で、レイの両親を殺したことが判明する
- カイロ・レンはダークサイドを貫く(最後までずっと“悪役”)
- カイロ・レン vs ダース・ベイダーの対決がみられる(もちろん幻想だが)
- ルークの役割はもっと大きく、まるで亡霊のようにカイロ・レンをつきまとう
- レジスタンス vs ファースト・オーダーの戦いの舞台は、エピソード1~3の主な舞台だったコルサント
などなど。これらはほんの一部だけど、『スカイウォーカーの夜明け』とは全然違った『エピソード9』になっていたかもしれないことが、これだけでも伝わったでしょう。
実現されなかった『エピソード9』のコンセプトアートまとめ
さて、ここからは白紙となってしまった幻の『エピソード9/Duel of the Fates(運命の闘い)』のコンセプトアートをまとめて紹介します。画像と補足内容はすべてImgurより引用しています。
Rey w/ double bladed saber (hybrid of her staff + Skywalker saber) on a Star Destroyer
スター・デストロイヤーのなかで、ダブル=ブレード・ライトセーバー(レイのクォータースタッフ+スカイウォーカーのライトセーバーの組み合わせ)を持つレイ
Bisc Kova (Resistance Traitor) is executed with a light blade guillotine on Coruscant
コルサントにてBisc Kova(レジスタンス側の裏切り者)はライト・ブレードのギロチンで処刑される
※左に立つのはキャプテン・ファズマかどうかは不明
Rey and Luke train on Koralev
Koralev(新惑星)でトレーニングをするレイとルーク
The crew flies to Bonadan, where Poe lived with his grandfather
クルーは、ポーが祖父と暮らしていたボナダンへ訪れる
Poe and Rey pilot a Razer Sail through Bonadan waters, chased by the Knights of Ren in the Knife-9
ボナダンの水上でRazer Sailを操縦するポーとレイは、レン騎士団のKnife-9に追われる
Tor Valum
※草案によるとTor Valumは、ancient creature who is strong with the dark side=ダークサイドに長けた古代のクリーチャー
Kylo fights Vader during cave sequence
洞窟で対決するカイロ・レンとダース・ベイダー(※草案ではもちろん幻想のなか)
First Order-occupied Coruscant
ファースト・オーダーに占領されているコルサント
Rose, Finn, 3PO, and R2 attempt to activate the beacon on Coruscant to broadcast Leia's hologram to the galaxy
ローズ、フィン、C-3PO、R2-D2はコルサントにある発信機を起動し、レイアのホログラムを銀河中に広げようとする
R2 and 3PO roam the streets of Coruscant
R2-D2とC-3POはコルサントの路上を歩きまわる
Finn rallies citizens of the Coruscant underground to fight back
フィンはコルサントの地下にいる市民に、反撃するように呼び集める
Rey faces a monster outside the forest of Mortis
レイはモーティスの森の外れでモンスターと戦う
※モーティス(Mortis)はアニメシリーズ『クローン・ウォーズ』や『反乱者たち』の舞台のひとつ、フォースの流れが強い惑星
Underground Coruscant (?) - Citizens paint and prepare old walkers
コルサントの地下にて、市民は古いウォーカーを塗装し、戦の準備をする
Defected stormtroopers and Coruscant citizens cheer around old painted First Order walkers
脱走したストームトルーパーとコルサントの市民は、塗装された古いファースト・オーダーのウォーカーの周りで歓声をあげる
Stormtroopers prepare for battle against Coruscant citizens
ストームトルーパーたちは、コルサントの市民との戦いに備える
"In the Battle of Coruscant, R2 is destroyed. R2's head is scorched. Emotion like we've never seen before from 3P0. Finn is speechless. He is crushed by it all. Chewie takes R2's scorched shell onto his back."
コルサントの戦いでR2-D2の頭は焦がれ、破壊される
C-3POは今まで見せなかったような感情を爆発させる
フィンはショックで言葉も出ない
チューイはR2-D2の焦がれたところを背負う
Rey and Kylo fight at the peak of the temple on Mortis (Kylo's new mask is visible)
モーティスにある寺院の頂上で戦うレイとカイロ・レン(新しいマスクが確認できる
Luke blocks Kylo's lightsaber
ルークはカイロ・レンのライトセーバーをつかむ
Once it becomes clear the First Order is losing the battle of Coruscant, [Hux] pulls out a purple lightsaber and commits seppuku.
コルサントの戦いでファースト・オーダーの敗戦が濃厚になったハックス将軍は、紫色のブレードを放つライトセーバーで切腹をする
※草案によると、紫色のライトセーバーとは、コルサントで保管されているメイス・ウィンドゥのライトセーバー(コンセプトアートは紫ではなく赤ですが…)
Leia and BB-8 (Possibly Leia recording the hologram)
レイアとBB-8(おそらくホログラムのメッセージを録画している)
最後に
いや~どうですか?
『スカイウォーカーの夜明け』に満足している人も、不満足だった人も、コリン・トレボロウ版『エピソード9』を観てみたいのではないでしょうか。
でも。はい、わかっていますよ。
頭のなかで思い描くアイデアの方が、実際の作品よりも“映える”かもしれないってことを。
いくらコンセプトアートが良くても、映画は脚本×撮影×編集×その他もろもろの組み合わせだってことを。
『スカイウォーカーの夜明け』のコンセプトアートなんて、めちゃくちゃ面白そうだからな...
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のコンセプトアートを含むキャラクター、メカニック、ロケーションなどのアイデアの数々は、「アート・オブ・スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」に収録されています。