MOVIES

なぜ『ダークナイト』のジョーカーが史上最高の悪役なのか

投稿日:2018年7月25日 更新日:

 

今、この記事を書いてる2018年は『ダークナイト』公開10周年にあたる。

 

もうあれから10年も経ったのか。

 

ということは、ヒース・レジャーの死から10年か...

 

ジョーカーを演じたヒース・レジャーは『ダークナイト』公開を待たずして、28歳という若さでこの世を去ってしまったのです。

 

以下、ヒース・レジャーの「ジョーカー」について語ります。

具体的には、「なぜヒース・レジャーのジョーカーが映画史上最高の悪役か」について見解を述べていきます。

 

ネタバレありです。

『ダークナイト』を見てない方は、Amazonプライム・ビデオもしくはU-NEXTで視聴可能です。

U-NEXT

 

 

スポンサーリンク

「ジョーカー」を演じたヒース・レジャーとは?

ヒース・レジャーは1999年公開の『恋のからさわぎ』でハリウッド・デビューしたアイドル顔の俳優。

見ての通り、「イケメン枠」のルックスだ。

 

そんなヒースだが、外見だけが取り柄じゃないことを証明してみせる。

2005年公開『ブロークバック・マウンテン』では、26歳(史上9番目の若さ)でアカデミー主演男優賞にノミネート。

演技力は絶賛された。

ブレイク待ったなし。

ハリウッドスター入り。

 

「次回作はなんだ?!」

「早く次の映画を見たい!」

そんな声があがっているなか、『ダークナイト』のジョーカー役が決まった。

 

 

そしてそれを知った「バットマン・フリーク達」は怒った。

ヒース・レジャーは恋愛映画専門。

所詮は「イケメン枠」。

「アイドル顔」にジョーカーをやらせるな。

あんなヤツに、バットマン・シリーズにおける最も重要な悪役をやる資格なんてない!

 

その発言、今となっては皆撤回しているんだろうな。

だって、「イケメン枠」がこれになっちゃうのだから。

 

スポンサーリンク

『ダークナイト』のジョーカーは何が凄いのか? 

他の悪役との違い

あなたが思い描く、ヒーロー映画の悪役はどんなスキルを持っていますか?

超人的なパンチ力で相手を10メートルぐらい吹っ飛ばす。

ヒーローを片手で投げてビルを壊す。

地面を割る。

空を飛ぶ。

 

悪役(ヴィラン)は驚異的な肉体こそが最高の武器

 

彼らは「金」や「権力」「パワー」「地位」を追及し、目的を邪魔するヒーローと肉体で真っ向勝負を挑む。

ヒーローと同等、あるいはヒーロー以上に力が強いから脅威を感じるのだ。

 

でもジョーカーは“肉体的”に全然強くない。

 

バットマンが本気になれば、ジョーカーなんて瞬殺できるでしょう。

実際ボコボコにされているしね。

 

じゃーなんでジョーカーはそんなに怖いの?

 

目的が普通じゃない

有名な取調室のシーンでのやり取り。(字幕の設定方法はこちら

バットマン「じゃーなぜ俺を殺さない?」

ジョーカー「お前を殺したくない」「お前がいないと俺は完成しない」

 

今までのヴィランはヒーローを倒そうとしてきたが、ジョーカーは違う。

ジョーカーはバットマンを殺す気なんてサラサラない。

バットマンはジョーカーが何をしたいのか掴めていない。

 

 

ジョーカーの目的は何の? 

 

 

「金」が欲しいのか?

いや、「金」が欲しいわけではない。

ギャングに向かって、「お前らは金の亡者だ」と言い放ち札束を燃やしてしまう。

 

「肉体的パワー」が欲しいのか?

いや、それも別に興味はない。

ジョーカーはバットマンとパワー勝負で勝つ気なんてない。

肉体改造もしないし、新しい武器を手に入れるわけではない。

 

 

ジョーカーの目的は、秩序をぶっ壊すこと。

 

 

ジョーカーは自分のことを「混乱の使者」と呼んでいる。

世界に混乱をもたらす。

されこそ最高のゲームで、生き様なのだ。

 

ギャングに立ち向かい、市民から尊敬されている地方検事のハービー・デント。

ハービーみたいな“善”と思われている人間でも、“悪”という二つの顔があることを暴きたい。

そしてハービーは文字通りトゥー・フェイスとなってしまう。

 

バットマンは正義の味方ではなく、悪党と同レベルの人殺しであることを暴きたい。

いざ究極の選択を与えられると、市民ではなく自分が愛する女性を優先して助ける、所詮は欲望高い人間であること暴きたい。

 

結局、人間は欲望の塊。

利益と損失を天秤にかけ、いざとなったら仲間を裏切る。

自分と自分の愛する人が助かれば、他人はどうなってもいい。

人間は窮地に立たされると、本性が出る。

 

いい子ぶる一般市民やヒーローの本当の姿を暴くことがジョーカーの真の目的なのだ。

バットマンは正義の味方ではなく、悪党と同じく所詮はただの人殺しであることを。

 

じゃージョーカーの目的がそんなに怖いのはなぜ?

 

それは、ジョーカーの持つ正義が間違っていないからだ。

 

ヒーローは絶対に勝てない

ジョーカーとバットマンは異なる正義を持っている。

 

バットマンの正義

社会秩序を乱す悪党が悪い。

警察が逮捕できない悪党を殺さずにやっつけ、刑務所に入れる。

人間は更生できる。

正義の味方であるバットマンはルールモラル自分のなかで勝手に作っています。

悪いヤツをやっつけることができても、人を殺すことはできない。

平和をもたらすヒーローなのだから。

「ルール」、「モラル」、「秩序」、「選択」はこの映画における重要なキーワード

 

一方で、悪役のジョーカーは何を考えているのか。

 

ジョーカーの正義

大きな力に支配され、自分自身で判断することができない今の世の中こそが狂っている。

「誰かにコントロールされるのではなく、自分のやりたいことをやろうよ。」

「人間はもっと意思があるだろ。」

ジョーカーはジョーカーなりに正義があり、世界を変えようとしているのだ。

 

ジョーカーはバットマンから逃げない。

それどころか、バットマンに殺されることを願っている。

 

バットマンに殺されることこそ、最高のに死にかた。

 

 

バットマン vs ジョーカーの一騎討ちのシーン。

ジョーカーを殺せる絶好の機会だが、正義感がジャマをしてバットマンはチキンレースに負けてしまう。

ここでは、ジョーカーはバットマンに殺されることを本当に願っていることがわかる。

持っている銃はバットマンに向けているのではなく、自分とバットマンの間を走っている車に発砲し、バットマンが突っ込んでこれるように道を開けている。

 

ポイント

人を殺せないバットマン vs バットマンに殺されたいジョーカー

 

バットマンに勝ちはない。

ジョーカーを殺しても負け。

ジョーカーを捕まえて刑務所にぶち込んでも、ネクスト・ジョーカーが現れて世の中は何も変わらない。

戦う前から負けは決まっているのだ。

 

スーパーヒーローの強みは、驚異的な肉体や最先端のテクノロジー。

今までのヒーローは自分の強みを活かし、ヴィランをやっつけ、ハッピーエンドを迎える。

しかし、『ダークナイト』におけるジョーカーに対して、スーパーヒーローの強みは完全に無効になってしまう。

ジョーカーはヒーローに殺されることを願っているのだから。

 

悪役を殺せない、スーパーヒーロー。

 

スーパーヒーローに殺されたい、悪役。

 

バットマンは絶対に勝てない。

 

ヒース・レジャーの演技

『ダークナイト』のジョーカーは史上最高の悪役と言っても過言ではない。

それは、ジョーカーのキャラクター性もあるけど、ヒース・レジャーの演技力が半端じゃないから。

笑い方、目つき、猫背の立ち方、口が乾いたくちゃくちゃ話す姿、もう全部半端ない

 

冒頭でも書いたが、ヒース・レジャーは『ダークナイト』の公開を待たずして、28歳という若さでこの世を去ってしまいました。

死因は、睡眠薬の過剰摂取とされているが、ジョーカー役に入り込み過ぎたことも原因と言われています。

 

ヒース・レジャーはジョーカーの役作りを専念できるよう6週間ロンドンのホテルに閉じこもった。

 

「サイコパスは話し相手がいない」と知り、外部との連絡を途絶え、ひたすら演技の練習。

 

精神異常者のマインドを理解するために本を読み漁る。

 

ジョーカーの行動を考え、監督クリストファー・ノーランに自ら提案。

例えば、「ジョーカーは自分でメイクしているはず」と考えたヒースは実際に自分の手でメイクしています。

下の写真でもわかるように、手にメイクの跡が残っています。


 

ちなみに、ティム・バートン版『バットマン』でジョーカーを演じたジャック・ニコルソンはこちら。

同じキャラクターでも、全然違うジョーカーでしょ。

 

 

死後、「ジョーカーの笑い方、話し方」を録音したレコーダーや、ホテルに引きこもった時につけた日記が出てきた。

出てきたのは、ヒース・レジャーの日記ではない。

サイコパスになり切ったヒース・レジャーの日記だ。

 

それほど役作りを徹底し、肉体的にも精神的にも疲れ切ったヒースは不眠症に陥ってしまった。

睡眠薬を摂取しないと寝れない体になり、薬の併用摂取がもたらす薬物中毒による事故死でこの世を去った。

 

 

ヒース・レジャーは映画を成功させるために命を懸けていたのです。

 

 

ヒース・レジャーが演じたジョーカーは、この世のどこかにいる狂ったサイコパスとしか思えない。

それほど人間味があふれている。

ヒーロー映画では唯一無二の本当にいそうな悪役。

 

スポンサーリンク

最後に

アメリカのアメコミ・ファンにとって「バットマン」は特別な存在。

 

ここ最近の映画では、ワーナーが映像化権を持っているDCコミックス(バットマン、スーパーマンなど)はディズニーのマーベル(アイアンマン、スパイダーマン、キャプテン・アメリカなど)に完全敗北となっている状況だが、未だにバットマンは「アメリカ人が選ぶ好きなヒーローランキング」の人気投票で1位を獲得している。

それは、ティム・バートン版『バットマン』が素晴らしかったということもあるが、『ダークナイト』の伝説的な「ヒース・レジャー版ジョーカー」が今でも脳裏に焼き付いているからではないか。

 

ぼくは、ヒーロー映画が特段好きというわけではない。

もっと言うと、ダークナイト・トリロジー(3部作)の1作目『バットマン・ビギンズ』と3作目『ダークナイト・ライジング』は全く好きになれなかった。

 

ただ、『ダークナイト』は傑作だ。

 

ジョーカーのキャラクター性とヒース・レジャーの演技は「スーパーヒーロー映画」の常識をぶち壊し、映画史に残る作品となった。

 

と、ここまで大真面目に書いてしまったけど、

 

 

『ダークナイト』はAmazonプライム・ビデオもしくはU-NEXTで視聴できます。

※U-NEXTで視聴するためにはポイントが必要です

U-NEXTのポイント

  • 月額料金は税込み2,149円(税抜き1,990円)
  • 無料期間31日間
  • 120,000本以上の映画、海外ドラマ、アニメを配信(見放題作品は80,000本以上
  • トライアル登録時に600円分のポイントを付与
  • トライアル登録後、毎月1200円分のポイントを付与
  • スマホ・パソコン・タブレット・テレビ、あらゆるデバイスで楽しめる
  • 動画は専用アプリでダウンロード可能
  • 電子書籍も34万冊以上閲覧可能

U-NEXT

 

登録は1~2分で終わります。

また、無料トライアル中(31日間以内)に解約すれば、月額料金は一切発生しません。

 

created by Rinker
ワーナーホームビデオ
¥1,800 (2018/11/20 13:32:13時点 Amazon調べ-詳細)

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

-MOVIES

Copyright© CANTINA , 2018 All Rights Reserved.