『ゲーム・オブ・スローンズ』の前日譚スピンオフドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン(原題:House of the Dragon)』の原作者ジョージ・R・R・マーティンが自身のブログを更新。
シーズン2以降に登場する重要キャラクター、アリセント・ハイタワーとヴィセーリス・ターガリエン王の4人目の子、デイロン・ターガリエンが登場すること。さらには物語を正しく描くために必要なシーズン数を明かしました。
以下、ブログ記事を翻訳しています。
(前略)
I do want to commend Ryan Condal and Miguel Sapochnik and the cast and crew for the work they’ve done. Sunday’s episode, “Lord of the Tides,” was everything I hoped it should be. Kudos to Eileen Shim, the scriptwriter, to Geeta Patel, the director, to our incredible cast… and particularly to Paddy Considine, for his portrayal of King Viserys, the First of His Name. The character he created (with Ryan and Sara and Ti and the rest of our writers) for the show is so much more powerful and tragic and fully-fleshed than my own version in FIRE & BLOOD that I am half tempted to go back and rip up those chapters and rewrite the whole history of his reign. Paddy deserves an Emmy for this episode alone. If he doesn’t get one, hey, there’s no justice. Meanwhile, I am going to give Archmaester Gyldayn a smack for leaving out so much good stuff.
(No, I am not really going to rewrite FIRE & BLOOD, that was a jape). ((And no, I am not going to assault Archmaester Glydayn, who does not actually exist. I made him up)).
翻訳
ライアン・コンダルとミゲル・サポチニク、そしてキャストとスタッフの仕事ぶりを称賛したい。日曜日のエピソード「潮の主(EP8)」は私が期待したとおりのものだった。脚本家のアイリーン・シム、監督のジータ・パテル、素晴らしいキャスト、そして特にパディ・コンシダインが演じたヴィセーリス王、その名の一世に賛辞を贈りたい。彼が(ライアン、サラ、ティ、その他の脚本家たちとともに)この番組のために作り上げたキャラクターは、私が『炎と血』で描いたものよりもずっとパワフルで悲劇的で肉付けされている。本を破って彼の治世の歴史をすべて書き直したいという気持ちにさせられるほどだ。パディはこのエピソードだけでエミー賞に値すると思う。もし彼が受賞できなかったら、正義なんてない。一方で私は、良いことを書き忘れたアーチメイスター・ギルデインに平手打ちを加えてやろうかと思っている。
(いや、本当に『炎と血』を書き直すつもりはないよ。あれは冗談)。(そして、実際には存在しないアーチメイスター・ギルデインを叩くつもりもない。 私が創造したキャラクターだ)。
補足
- ライアン・コンダルとミゲル・サポチニクは『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の共同ショーランナー
- 『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の原作『炎と血』は架空の人物アーチメイスター・ギルデインが記した設定で書かれたターガリエンの歴史書(ジョージ・R・R・マーティンは、あくまでもギルデインの言葉を翻訳していることになっている)
I wanted to address the “time jumps” in the HOUSE OF THE DRAGON too. Not with any kind of official “statement,” but with some musings on the subject. There’s a lot to be said. I do not have the time to say it now, though. Maybe in my next blog, or the one after that… or maybe never, since work keeps piling up.
Very briefly, however, I think Ryan has handled the “jumps” very well, and I love love love both the younger Alicent and Rhaenyra and the adult versions, and the actresses who play them. (Truth be told, we have an incredible cast, and I love all of them). Do I wish we’d had more time to explore the relationship between Rhaenyra and Ser Harwin, the marriage of Daemon and Laena and their time in Pentos, the birth of various and sundry children (and YES, Alicent gave Viserys four children, three sons and a daughter, their youngest son Daeron is down in Oldtown, we just did not have the time to work him in this season), and everything else we had to skip? Sure.
翻訳
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の"タイムジャンプ"についても触れておきたい。公式の"声明"のようなものではないが、このテーマについて少し考えてみた。言いたいことは山ほどある。でも、今はそれを言う時間がない。次のブログで、あるいはその次のブログで......あるいは、仕事が山積みになっているので、この先も言わないかもしれない。
でも、ごく簡単に言うと、ライアンは"ジャンプ"をとてもうまく扱ったと思うし、私は若い頃のアリセントとレイニラと大人バージョンの両方、それに彼女らを演じる女優が大大大好きだ。(実を言うと、素晴らしいキャストが揃っていて、私は彼ら全員を愛している)。でも、レイニラとサー・ハーウィンの関係、デイモンとレーナの結婚とペントスでの生活、様々な子供の誕生(そう、アリセントはヴィセーリスに3男1女の4人の子供を授けた。末っ子の息子デイロンはオールドタウンにいるが、今シーズンは時間がなくて彼を登場させることができなかった)、など省略しなければならなかったことを探る時間がもっとあればよかったかな。本当はね。
補足
- 『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1におけるアリセントとヴィセーリス王の子供は、2男1女の3人のみ登場
- シーズン2からは原作『炎と血』と同じように4人目の末っ子デイロン・ターガリエンが登場予定とのこと
But there are only so many minutes in an episode (more on HBO than on the network shows I once wrote for), and only so many episodes in a season. Fewer and fewer as time goes by, it seems. When I was a boy, shows had 39 episodes a season. By the time I was writing for BEAUTY AND THE BEAST, it was down to 22. Cable shrunk that even further. THE SOPRANOS had 13 episodes per season, but just a few years later, GAME OF THRONES had only 10 (and not even that, those last two seasons). If HOUSE OF THE DRAGON had 13 episodes per season, maybe we could have shown all the things we had to “time jump” over… though that would have risked having some viewers complain that the show was too “slow,” that “nothing happened.” As it is, I am thrilled that we still have 10 hours every season to tell our tale. (RINGS OF POWER has only 8, as you may have noticed, and my AMC show DARK WINDS is doing 6 episode seasons). I hope that will continue to be true. It is going to take four full seasons of 10 episodes each to do justice to the Dance of the Dragons, from start to finish.
But right now, Ryan Condal’s focus is on HOT D season two, and mine is on THE WINDS OF WINTER.
翻訳
しかし、1エピソードあたりの時間(私がかつて脚本を書いた番組よりもHBOの方が長い)、それに1シーズンの話数も限られている。時間が経つにつれて、どんどん短くなっているようだ。私が子供のころは、1シーズン39話あった。私が『美女と野獣』の脚本を書いていたころには、22話に減っていた。ケーブルテレビでは、さらに縮小された。 『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』は1シーズン13話だったが、わずか数年後、『ゲーム・オブ・スローンズ』は10話になっていた(しかも、最後の2シーズンはさらに減った)。もし『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』が1シーズン13話だったら、"タイムジャンプ"しなければならないものをすべて見せることができたかもしれない...ただし、そうなると一部の視聴者から「展開が遅すぎる」「何も起こらない」という苦情が来る恐れがある。それでも、毎シーズン10時間も物語を語る時間があることに、私は感激している。(『力の指輪』は8話、私のAMC番組「DARK WINDS」は6話構成)。これからもそうであってほしいと願っている。〈双竜の舞踏〉を最初から最後まできちんと描くには、10話ずつ、4シーズンが必要だ。
でも今は、ライアン・コンダルは『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2に、私は『冬の狂風』に焦点を合わせている。
補足
- 『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2の製作は決定している(HBOは第2シーズンを正式に発注済み、おそらく2024年配信開始)
- ショーランナーのライアン・コンダルによると『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は全部で3〜4シーズン構成でプロジェクトが進行しているとのこと(シーズン1が配信される前の2022年7月19日時点の発言)
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